2004.02.25 Wednesday

牛丼フィーバー--K.N

アメリカの牛肉が狂牛病(BSE)発生で輸入が禁止され、その影響で吉野家の牛丼が販売休止に追い込まれその食べおさめに長蛇の列が出来ていた。日本で一昨年に狂牛病の牛が発見されたときは牛肉を全て買い上げて焼却処分にしたが今回は輸入停止しただけですでに輸入されていた牛肉は野放し状態。その片手落ち行政を不思議がりもせず誰も恐がるどころかそれの食べおさめに行列・・・まあしかし、、狂牛病に罹患したヒトは世界中に一人もいない。ヤコブ病の新変異型に異常プリオンが関連してるのではないかと疑われている程度である。今のところ、一般大衆が狂牛病を恐れる必要は無いし、インフルエンザのほうがよほど注意すべき病気である。

そんなことよりも・・・福田官房長官の記者会見発言、、「慣れ親しんだものがBSEで無くなるのは寂しい。早く復活して欲しい」.奥田経団連会長の記者会見発言、、「牛丼が無くなっても
死ぬわけではない。日本人は右から左へ早くふれやすい単純な国民だと感じた」.牛丼復活へのエールと牛丼フィーバーへの皮肉・・・別に目くじらを立てるような発言でもないと、、一見感じる。

しかしである、、、この牛丼フィーバーで俺が一番恐いと思ったのは一国からだけの食材が輸入停止になった途端に日本人が日常的に食している食べ物がいとも簡単に消えてしまう事である。政財界のトップがこの事態を目のあたりにしてそんな呑気な発言でこの国は大丈夫なのか?日本の食料の自給率はカロリー計算にしてわずか40%そこそこに過ぎない。先進国の殆どが軽く100%を越えており40%や、それ以下などという数字は日本以外では砂漠国だけである。国民が飢餓に苦しんでいるあの北朝鮮でさえも70%を越えている。逆に云うと70%という自給率は餓死者が発生する数字なのである。40%という自給率で世界規模の戦争が勃発したり、大災害などで輸入がストップしたら一体、日本はどうなるか?小学生が考えても判ることである。トウモロコシを食べるのとトウモロコシを飼料として飼育した肉を食べるのでは全く事情が変わるから悪戯に数字だけをあげて不安を助長することは決して本意ではないが・・・お金で簡単に食料が買えるという現実の中で、日本人は食料を粗末に扱い、国の存亡の根幹にかかわる農業問題をなおざりにしすぎてはいないだろうか?

最後にこれだけは付け加えておこう。これほど絶望的なまでに食料の自給率の低い日本で
コンビニやレストランなどの流通過程や家庭から出て捨てられている食べ残しの食料が消費量全体の20%もあることを。。。

2004.02.25 Wednesday

そこを、なんとか!!・・・ K.N

日本の社会は実に曖昧な言葉やもたれ合いの風習が多いなぁ〜とつくづく感じて今日まで生きてきた。商談をしてても、外国人であれば、出来ないことはノーであり、一旦ノーと言われればイエスと言わせるためには譲歩した条件を提示するしかない。しかるに日本人は、なんの条件提示もしないままに「そこを、なんとか・・・」と相手の情に訴える。言われたほうも、相手がそう言い出だして頭を下げるのを待ってる節がある。ノーであった筈やのに、「あんたに、そこまで言って頭を下げられてはねぇ」と譲歩する。それはそれで悪い事でもなく日本特有のムラ社会の善いところなのかも知れない。

ところが最近気になるのは若いヒトの行動を見ていると「そこを、なんとか!」と頭を下げるヒトが少なくなった。「なんとか、お願い出来ませんか?」までは言うのであるが誠心誠意、頭を低くして「そこを、なんとか!」をしないのである。諦めが早いと云ってしまえばそれまでであるが、どうやら相手の情念にまで訴えかけようという行動は潔しとはしない意識に日本人は変化しつつあるらしい。善いことなのか?悪い事なのか?俺には判断できないけれど、人情に訴えるような日本的な「のんびり社会」も残して欲しいと思う今日この頃である。えっ?それは最早、無理かも・・・でっか?う〜〜んっそこを、なんとか!!・・・

2004.02.25 Wednesday

選挙権-K.N

今日は京都市長選挙の投票日・・
まあ100%ではないけれど、俺は選挙には余程の事情以外、投票に出かけることにしている。

選挙の度に新聞やTVニュースでは最近の投票率の低下を報道しその低さを嘆いている。先日の大阪府知事選も41%ほどの史上最低の投票率であったらしい。多分、今日の京都市長選もお天気は良かったけれど投票率は低い結果になろう。現職の市長に各党が相乗り、対立候補は共産党。そして今一人の泡沫候補。若者の選挙離れが云われるけれどこれでは若くなくとも離れてしまう。まあそんな不毛な地方選を云々してても面白くもなんとも無い。「選挙権」という20歳になった成人に自動的に与えられる「権利」に俺は問題提起をしたいのである。

現代の日本社会で義務を忘れて権利のみ主張するヒトが増えているという問題が色んな場面で議論されている。俺もそんな風潮には少なからず懸念を感じているが・・しかし今の日本で権利を主張・行使する前に義務をキチンと果たすべきであるというそんな教育や啓蒙がなされているだろうか?義務を果たすから権利が得られるのだという社会の仕組みになっているだろうか?その端的な例が「選挙権」という権利についての制度が根本から間違っていると俺は思う。

云うまでもなく日本国民の三大義務とは「教育」「勤労」「納税」である。国会であれ、地方議会であれその主たる仕事は税金の使い道を決めること・・・つまり予算案を審議して予算を決定することである。国会に色々と設置される委員会の中でも予算委員会が一番重要視されTV中継されているのがその事を如実に物語っている。それを審議する議員を選ぶ選挙の選挙権は当然ながら「納税」という国民の義務を果たしたヒトだけに与えられる権利であるべきである。20歳になったからといって自動的に「選挙権」を与えるからなんの義務を履行せずとも権利は勝手に転がり込むものと思い義務を果たしたかどうかなど誰も考えもしないのである。明治時代のように高額納税者だけに選挙権を与えよなどと暴論を吐いているのではない。「教育」を受けて、「勤労」に励んで「納税」して、、、真面目に義務を果たしているヒトとその配偶者にだけ選挙権を与えるべきと思うのである。勿論、停年退職後は別である。年寄りは国の宝・・・真面目に勤め上げ納税義務を果たしてきた人達には終生の選挙権は当然である。最近、選挙権を18歳に引き下げようなどと馬鹿なことを云い出すヒトまでいる。ますます権利の安売りである。義務教育を終えて勤労し納税してれば16歳から選挙権を与えれば良いではないか。

しかし20歳になっても親のスネをカジッてるヒトや、30歳になっても定職にもつかずフリーターとかで納税してないヒトに選挙権を与えるべきではない。ましてや、本来は高額所得者であるはずなのに、所得を誤魔化し脱税をして子供の幼稚園の月謝まで補助金を不正に受け取っているような義務感の欠如したヒトに選挙権など決して与えてはならないのである。若者でも自分が納税という義務を果たして得た権利であると思えば胸を張って選挙に出かけるであろう。立派な邸宅に住んでいても脱税をして選挙権を剥奪されれば恥ずかしい限りであると少なからず思い知るであろう。そんな選挙権にすることで投票率など選管が苦労して宣伝に励まなくとも、一気に高くなる事を・・・そして権利には義務が伴うことを全国民が肝に銘じるであろう事を俺は信じて疑わない。。

2003.12.04 Thursday

2.美しくなってきた地球

2.美しくなってきた地球
1)先カンブリア時代
最近の地球史・生命史を扱ったビジュアル本を見れば明らかなように(1)−(3)、46億年前、無数の隕石衝突で誕生したばかりの地球(復元図)と現在の姿(人工衛星写真)を比べると、地球の景観が美しくなってきたことは一目瞭然である。当時の地球は、宇宙船から眺めれば、隕石衝突時の発熱で地表の岩石が溶けてできたマグマの海(マグマオーシャン)で覆われて赤黒く光る「火球」でしかなかった。原始地球の形成直後に火星ほどの大きさの天体が地球に衝突して月を形成した(ジャイアントインパクト)と言われているが、その直後も隕石衝突の発熱で地表は再びマグマオーシャンに覆われたはずである。そして分厚いマグマの内部から二酸化炭素と水蒸気が盛んに蒸発して原始大気を形成した。大気上空には分厚く雲が発達して「雲球」となり、地表は隠されてしまった。42億年前になると、激しい隕石衝突が止んで地表温度が低下したために、大気中の水蒸気が凝結して雨となって地表に降り注いだ。地球史上初の集中豪雨がどのくらい続いたのか不明であるが、地質学的にみれば地球は一瞬にして海に覆われて「水球」に変わったと言えよう。その後も隕石は間歇的に衝突しつづけたが、いずれも小規模なもので、海水の組成を変えたり大陸そのものの姿を変えたりするほどの影響は与えなかった。

海の誕生直後およそ40億年前に原始的な単細胞生物が誕生したが、宇宙船から見える地質現象は、活発な海底火山活動によって海洋のあちこちに形成されたハワイのような火山島だけであった。それらがプレートに乗って移動する様子を100万年を1秒とするコマ落としで撮影すれば、次々に生まれ出る火山島が衝突・合体を繰り返してだんだん大きな陸塊に成長し、20億年前にはいくつかの大陸となった経過がよく追えたはずである。さらに、そうした大陸がおよそ2億年の周期で衝突・合体と分裂・離散を繰り返し(ウィルソン・サイクル)、そのつど大山脈や火山列、地溝帯や沿海などが形成されて、大陸の地形が次第に複雑化していった経過もよく追えたはずである。

35億年前に出現した酸素発生型の光合成を行うシアノバクテリア(らん藻)は、25億年前から陸塊をとりまく浅海域にストロマトライトを広範に形成し、海水中に遊離酸素を盛んに放出した。初期の遊離酸素は海水に溶存していた鉄と結びついて鉄錆(酸化鉄)をつくり、海底に縞状鉄鉱層を分厚く堆積させた。宇宙船から見れば、当時の浅海域はストロマトライトで埋め尽くされ、海水は赤みがかっていたであろう。17億年前に海水中の鉄分がほとんど除去されたので、遊離酸素は大気中に拡散して陸上の岩石に含まれた鉄を酸化していった。そのため大陸の乾燥地域には赤色の砂漠が広がった。しかし陸上にはまだ生き物の影は全く無かった。

約7億年前、大陸は全面的に氷河で覆われ、地球は白い「氷球」に変わった。しかし1億年後(6億2000万年前)のベンド紀になると巨大な氷床が消え去り再び赤茶けた大地が現れた。しかし大陸周辺の浅海域には、以前とは違って、ストロマトライトではなく、平べったい水枕や柄の無い団扇のような形をしたディッキンソニアや三葉虫に似たスプリギナのような硬組織をもたない30種類ほどの大型生物からなるエディアカラ動物群が繁栄していた。その後も大氷床は何度か発達したが、氷床が後退する度に大陸周辺に浅海が広がり、その新天地に新たな生態系が繁栄した。

2003.12.02 Tuesday

1. はじめに--美しくなってきた地球と人間の役割

1. はじめに
 もしも宇宙人が、スペースシャトルほどの高度(250km)で地球を周回する宇宙船に乗って過去200年間、地表の詳細を観察しつづけてきたとすると、加速度的に進行した都市の拡大と森林破壊、大気汚染と海洋汚染などの元凶は、この時代の人口爆発とエネルギーと資源の過剰消費にあると判断するはずである。

しかし、もしも彼らが46億年前の地球誕生時から観測しつづけてきたならば以下のように結論するに違いない。
(1)地球は時とともに地質的にも地形的にも気候的にも多様化し、景観的に美しくなってきた。
(2)それには生き物の進化が大きく寄与している。
(3)地球がもっとも美しくなった段階で出現したホモ・サピエンスつまり現代人は、意識的に美を造形する芸術を生み出し、さらに地球を美しくしてきた。従って
(4)最近数百年間の地球規模での環境破壊は人類の進化にともなう必然的現象ではなく、
(5)芸術を生み出した生命史上初の生き物として近い将来、芸術活動を通じて現代の危機を克服し、再び地球を美しくしていく可能性は高い、と。

 本稿では、まず地球誕生から現代人の出現までの地球と生命圏の歴史を概観する。
次いで土壌を媒介とした固体地球と生命圏の結びつきを軸にして、大気圏−岩石圏−水圏をめぐる物質循環が地球環境を浄化し、生命圏を維持してきたことを説明する。
そして最後に芸術をキーワードとして固体地球と生命圏の共進化の歴史に基づいて現代人の地球史・生命史的な役割を考察する。

2003.12.01 Monday

Abstract--美しくなってきた地球と人間の役割

美しくなってきた地球と人間の役割
Implication of the Earth's evolution and the appearance of Homo sapiens in terms of esthetics
            
原田憲一 
Kenichi HARADA


Abstract
When we summarize a history of the Earth in a few words, she can be described as having become scenically beautiful in the past 4.6 billion years through geological, geomorphological, and meteorological diversification. The biosphere also has played an essential role for the beautification by diversifying the life in form and function, because the sphere is directly connected to the solid earth through the medium of soil consisting mainly of the products of rock weathering. Since Homo sapience appeared at a stage when the Earth evolved to be most beautiful, their task in a geohistorical sense can be inferred to beautify the Earth further. This postulation may be verified by a fact that they created art more than 30,000 years ago for the first time in the history of life. Nonetheless, we are presently facing with destructive environmental-degradation in global scale, which has been caused by mass-production and mass-consumption since the Industrial Revolution and thereafter accelerated by the liberation of personal desires under the capitalistic social-system for the last few centuries. However, from a bio-evolutional point of view, the modern environmental crisis threatening the existence of human beings should not be regarded as inevitable fate, but as a trivial backlash in a long course of human evolution. One of the ways to overcome the crisis to avoid our extinction in the near future is to promote art throughout the world. It is because all the activity concerning art recalls us to the importance of peace, self-fulfillment, respect and appreciation to nature and life, and consideration for future generations, which should hinder the waste of energy and resources and wars made for the occupation and control over them.

2003.12.01 Monday

原田君の論文を掲載します

原田憲一君のご好意により、「美しくなってきた地球と人間の役割」を何度かにわけて掲載させていただきます。
ひとつひとつには注記しませんが、著作権は原田君にあります。引用にあたってはご注意ください。
松代

2003.07.10 Thursday

ナッシュビルレポート#3

レストランにて
有名なステーキハウスだった。勿論、味は最高、サイドのポテトも日本では味わえない逸品でした。
さすがに、ミュージック シティー、ギターを抱えた歌手が一人で部屋に入ってきて、C&Wを歌うのです。
エルビス プレスリーの「愛さずにはいられない」を歌い出だした所、同行の一人が、ハーモニー パートを歌いデュエットとなりました。歌手は、何処で誰が歌っているのか解らないのですが、近づくと、他の人が歌うという様な次第で、次の曲になり、全員でバックコーラスを付け、大合唱となりました。
歌手の人は大喜びで、アメリカ人の客でも
有り得ないような、まるでミュージカル映画のような展開になってしまいました。

質問には一切答えず、3回のレポートをいたしましたが、実は、1999年に行った時の事柄を綴りました。
いよいよ、今回のレコーディング ツアーの詳細については、Sean君にバトンタッチをいたします。
お楽しみに、、、、、  

posted on Wed, 19 Mar 2003 for 39_ml by Kashiwa:

2003.07.10 Thursday

ナッシュビルレポート#2

リンチバークでは、こんこんと泉が湧き出ており、
楓の潅木を、チャコールにして、これを、フィルターにして醸造しています。
この5Mを越すような円筒状の、ろ過装置の上部のふたをゆするだけで、あの馥郁たる香りが充満し、それだけで酔いそうでした。しかし、ここでは、いまだに禁酒令が解かれて居ません。
一滴たりとも、飲むことは、できませんでした。
初代ジャック ダニエルの像が岩の上にあり、これが本当の、オン ザ ロックと案内人が洒落ていました。
英語の発音は、きわめて訛りがひどくて、アメリカ人でも聞き分けづらいそうです。
でも、英語の話せない私は、何故か洒落を理解できました。
休憩所では、おいしいレモネードを頂きました。

レモネードといえば、ナシュビル近郊のヘンダーソンビルの人達(2〜3年に1度来日し、友好を深めている)が主催して、自分達の手作りで、パーティーをしてくれました。
フライドチキンや、サンドイッチ等のアメリカらしい雰囲気をさらに盛り上げていたのは、テーブルに青いクロスと、テンガロンハットを飾り付けていた事を思いだします。もてなしの極意、昨今の日本人はすでに失っている昔の日本人が自然に身に付けていたような事柄を大事にしているなと感じました。

ちょうど時間となりました、今日はここまで、、

posted on Tue, 11 Mar 2003 for 39_ml by Kashiwa:

2003.07.10 Thursday

ナッシュビルレポート#1

ナッシュビルについてのお問い合わせ、良くぞ聞いて下さいました。

学生時代とちっとも変わらず、何の下調べもなく行っています。広さ、人口、産業何も知りません。
景色は、京都と違い空がとても広いです。地平線のような景色に朝、夕の太陽が感動的です。
緑がとてもきれいで、楓の葉も大きいです。秋の紅葉も、日本の赤とは湿度の違いなのか真っ赤です。

圧倒的に白人が多い町で、古きよき時代の人々が大勢居るような雰囲気で、郊外のリンチバークへ
ジャックダニエル(テネシー ウイスキー)の工場を訪ねましたが、チャペルや役所が町の中心に有り
放射線状に道が走るようなそんな、西部劇映画そのままの所でした。

今日のところは、ここまで仕事に入ります。つづきをおたのしみに、、、、、、。

posted on Wed, 5 Mar 2003 for 39_ml by Kashiwa:
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