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2007.08.25 Saturday

省エネルギーと住宅

省エネルギーの効果は、生活のしかたを変えないと、
家の構造の改良だけだと、実際には数%にとどまるそうです。
ただし一度楽をしてしまった生活のしかたを、後戻りするようにと
いくら啓蒙しても、強制されないかぎりは実現不可能と思います。

せっかく省エネルギー設計をしても、つけっぱなしのエアコンや、
お湯の浪費、暖冷房室の解放、直射日光、冷蔵庫の解放など、
生活パターンによって、大きくエネルギーの無駄が出てきます。

日本人はほんの50年ほど前まではこのようなくらしがあたりまえでした。
若い人には実感がなさそうなので、教育は必要でしょうね。
ところが北米は、もともとエネルギーコストが安価だったので、
(25年ほど前のLosAngelesでは電気代は日本の1/10ほどでした。)
浪費を浪費とも思っていません。

それが今になって「不都合な真実」かなにか知りませんが、
まず北米が率先して減らすべきなのに、他の国に向かって、いかにも
自分達が思い付いたようにしている態度は、またいつものくり返しだと
思います。野生動物や鯨の乱獲をさんざんしておいて、いまごろになって
自然保護だとかグリーンピースだとか。

大袈裟に騒ぎ立てないで、だまって、自分から率先して、人におしつけないで、やる、
というような欧州の大人の省エネルギーを
北米では実現してほしいと思っています。

「環境の良い家は、環境に良い家」。このコピーライターはうまいです。
住宅は、断熱、気密、空気が、構造の安定の上にセットになり、
さらに地域の気候やミクロ気候とともに一緒に設計する必要があります。
これは日本では伝統的に行われてきた。それがいまでは忘れられた。
都市の作り方も一緒に考えないといけない。
ようやく「美しい日本」となってきたけれど、その先に人々はまだ気付いていません。
もともと持っていたけれど、失っただけなのに。

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